こんにちは。整形外科専門医の李東圭院長です。 「石灰化腱炎と言われたのですが、注射を打てば治りますか?」 「衝撃波を何回か受ければなくなると聞いたのですが?」 「石灰破砕吸引術は何が違うのですか?」 外来で患者様から最もよく聞かれる質問です。 結論から申し上げますと、 石灰の段階と大きさによって治療法が異なります。 注射や衝撃波で解決できる石灰もあれば、 必ず直接除去しなければならない石灰もあります。 本日は石灰化腱炎の治療法3つを比較し、 どのような場合にどの治療が適切かをご説明いたします。 ────────────────────────────────────────────────── 石灰化腱炎、なぜ起こるのでしょうか? 石灰化腱炎(Calcific Tendinitis)は、 肩の腱板(回旋筋腱板)にカルシウム沈着物(石灰)が生じ、 激しい痛みを引き起こす疾患です。
▲ 石灰化腱炎の概念図 - 腱板腱へのカルシウム沈着 石灰形成の過程は3段階に分かれます:

問題は休止期の石灰です。 硬く固まった石灰はほとんど自然吸収されず、 注射や衝撃波による除去も困難です。 ────────────────────────────────────────────────── 治療法3つの完全比較 1️⃣ ステロイド注射治療 原理: • 石灰周囲の炎症を緩和 • 疼痛軽減を目的とする メリット: • 迅速な疼痛緩和(1〜3日) • 非侵襲的 • 外来にて即日施行可能 デメリット: • 石灰自体は除去されない • 効果が一時的(2〜4週間) • 再発の可能性が高い • 繰り返し注射により腱の脆弱化リスク 適応となる場合: • 吸収期の石灰(軟らかい石灰) • 疼痛が強くない • 石灰のサイズが小さい(0.5cm以下)
▲ ステロイド注射治療 - 石灰周囲の炎症緩和を目的とする ────────────────────────────────────────────────── 2️⃣ 体外衝撃波治療(ESWT) 原理: • 高エネルギー衝撃波により石灰の分解を促進 • 血流増加 → 自然吸収を誘導 治療プロトコル: • 週1回、計4〜6回施行 • エネルギー:0.35 mJ/mm²、2000パルス • 総治療期間:4〜6週間 メリット: • 非侵襲的(皮膚切開なし) • 安全性が高い • 外来治療(入院不要) デメリット: • 複数回の通院が必要(4〜6回) • 効果が遅い(数週間〜数ヶ月) • 休止期の石灰には効果が限定的 • 大きな石灰(1cm以上)は除去が困難 適応となる場合: • 形成期または初期吸収期の石灰 • 石灰サイズ0.5〜1cm • 時間的余裕がある場合
▲ 体外衝撃波治療(ESWT) - 4〜6回の反復治療が必要 📌 文献的根拠:Arthroscopy. 2020 • 高エネルギーESWT:0.35 mJ/mm²、2000パルス、週1回、計4回 • 保存的治療が奏効しなかった患者において良好な結果 ────────────────────────────────────────────────── 3️⃣ 石灰破砕吸引術(Needle Aspiration) 原理: • 超音波ガイド下に石灰へ直接アプローチ • 専用針で石灰を破砕 • 洗浄および吸引により即時除去 治療プロトコル: • 1回の処置で完了 • 処置時間:15〜30分 • 日帰り処置が可能 メリット: • 1回で即時効果 • すべての段階(形成期・休止期・吸収期)の石灰を除去可能 • 大きな石灰(1.5cm以上)も除去可能 • 再発率が低い デメリット: • 侵襲的(針の刺入を伴う) • 処置後1〜2週間の疼痛が生じる場合がある • 熟練した医師が必要 適応となる場合: • 休止期の石灰(硬い石灰) • 石灰サイズ1cm以上 • 注射・衝撃波が無効であった場合 • 早期の日常生活復帰を希望する場合

▲ 石灰破砕吸引術 - 超音波ガイド下に石灰を直接除去 📌 文献的根拠:BMC Musculoskeletal Disorders. 2022 • 針吸引術(NACD)と体外衝撃波(ESWT)はいずれも有効 • 保存的治療が奏効しない場合の低侵襲治療として推奨 ────────────────────────────────────────────────── 治療法の一覧比較

────────────────────────────────────────────────── 石灰の段階別・最適治療法 🟢 形成期(Formative) • 第1選択:ステロイド注射+理学療法 • 第2選択:体外衝撃波 4〜6回 • 第3選択(無効時):石灰破砕吸引術 🟡 休止期(Resting)⚠️ 最も多い段階 • 第1選択:石灰破砕吸引術(推奨) • 第2選択:体外衝撃波(効果は限定的) • 注射治療は非推奨(一時的な効果のみ) 🔴 吸収期(Resorptive) • 第1選択:ステロイド注射(疼痛緩和) • 第2選択(疼痛が強い場合):石灰破砕吸引術(即時除去) • 自然吸収を待つことも可能(ただし疼痛への耐容が必要) ────────────────────────────────────────────────── 文献で見る治療効果 📊 研究1:針吸引術 vs 体外衝撃波 出典:BMC Musculoskeletal Disorders. 2022 研究内容: • 保存的治療が奏効しなかった石灰化腱炎患者を対象 • 針吸引術(NACD)vs 体外衝撃波(ESWT)の比較 結果: • 両手法ともに良好な臨床成績 • 低侵襲治療として有効


▲ BMC Musculoskelet Disord 2022 - 針吸引術 vs 衝撃波の結果比較 ────────────────────────────────────────────────── 📊 研究2:超音波ガイド下針治療 vs 高エネルギー衝撃波 出典:Arthroscopy. 2020 研究プロトコル: • 超音波ガイド下針治療(UGN):1回処置+ステロイド注射 • 高エネルギー体外衝撃波(ESWT):4セッション(週1回、0.35 mJ/mm²、2000パルス) 結果: • UGN:1回で完了、迅速な疼痛緩和 • ESWT:4週間を要し、段階的な改善


▲ Arthroscopy 2020 - 超音波ガイド下針治療(UGN)1回 vs 衝撃波4回の比較 ────────────────────────────────────────────────── 📊 研究3:体外衝撃波の安全性 出典:Annals of the Rheumatic Diseases. 2003 研究結果: • ESWTは忍容性・安全性・臨床的および画像的反応において優れている • 慢性石灰化腱炎の代替治療として推奨 • ただし、複数回の治療が必要


▲ Ann Rheum Dis 2003 - ESWTの安全性および有効性 ────────────────────────────────────────────────── 📊 研究4:関節鏡手術 vs 体外衝撃波 出典:PMC. 2009 研究内容: • 慢性石灰化腱炎におけるESWTと関節鏡手術の比較 • 多くの研究でESWTが良好な結果を示す 結論: • 関節鏡手術前にESWTまたは針治療の試行を推奨 • 手術は最終手段

▲ PMC 2009 - 関節鏡手術 vs 衝撃波の比較 ────────────────────────────────────────────────── 実際の患者症例 📋 症例1:注射治療を繰り返した結果、症状が悪化した例 患者情報 • 45歳女性、事務職 • 主訴:夜間痛、腕を上げる際の鋭い痛み • 症状期間:8ヶ月 他院での治療歴 他院にて石灰化腱炎と診断され、3ヶ月間にわたりステロイド注射を3回施行。当初は疼痛が緩和されたが、2〜3週間後に再発を繰り返した。「石灰が吸収されるまで経過観察しましょう」との説明を受けた。 当院での検査所見 • 超音波検査:棘上筋腱(supraspinatus tendon)に1.2cmの石灰沈着 • 石灰の段階:休止期(resting phase)- 硬く、境界明瞭 • X線:高輝度の石灰沈着を確認

▲ 処置前X線検査 - 棘上筋腱に1.2cmの硬い石灰沈着を確認(休止期) 当院での治療 石灰破砕吸引術を施行。特注の18G針で石灰内部に穿刺 → 石灰破砕 → 洗浄および吸引。処置時間は約15分。

▲ 石灰破砕吸引術の注射器写真 - 専用針で硬い石灰を破砕しながら除去後に吸引 処置後の経過 • 処置直後:疼痛70%以上軽減 • 1週間後:夜間痛がほぼ消失、腕の可動域改善 • 1ヶ月後:日常生活に完全復帰

▲ 処置1ヶ月後のX線 - 石灰がほぼ除去された状態 ────────────────────────────────────────────────── 📋 症例2:衝撃波を4回受けたが効果がなかった例 患者情報 • 52歳男性、ゴルフ愛好家 • 主訴:肩前部の疼痛、腕を挙上する際の鋭い痛み • 症状期間:5ヶ月 他院での治療歴 他院にて石灰化腱炎と診断され、体外衝撃波(ESWT)を4回施行(1週間間隔)。「石灰が軟化すれば自然吸収されるでしょう」と説明を受けたが、4回治療後も疼痛が持続。石灰のサイズもほとんど変化なし。 当院での検査所見 • 超音波検査:棘上筋腱に0.9cmの石灰、依然として硬い状態 • 石灰の段階:休止期 - 衝撃波で分解されず • X線:高輝度の石灰沈着が持続

▲ 処置前X線 - 肩上部に高輝度の石灰沈着が明確に観察される 当院での治療 石灰破砕吸引術を施行。超音波ガイド下に石灰部位へ正確に穿刺 → 石灰破砕 → 吸引。

▲ 処置中の石灰吸引の様子 - 練り歯磨き状の石灰が注射器に吸引される 処置後の経過 • 処置直後:疼痛80%軽減、「今まで何だったんだ」という反応 • 2週間後:ゴルフスイングが可能に • 6週間後:コースへ復帰

▲ 処置2週間後のX線 - 石灰がほぼ除去され、肩の形態が正常化 ────────────────────────────────────────────────── 📋 症例3:石灰が大きく硬く、注射・衝撃波ともに無効であった例 患者情報 • 38歳女性、ヨガインストラクター • 主訴:激しい夜間痛、腕を側方挙上する際の疼痛 • 症状期間:1年 他院での治療歴 2施設で治療を試みた: • A病院:ステロイド注射4回 → 一時的緩和後に再発 • B病院:体外衝撃波6回 → ほぼ効果なし 「石灰が非常に硬く大きい。手術を検討する必要がある」と言われた。 当院での検査所見 • 超音波検査:棘上筋腱に1.5cmの石灰 - これまで経験した中でも大きい部類 • 石灰の段階:休止期 - 非常に硬く緻密 • X線:高輝度の石灰沈着、骨のように白く映る

▲ 処置前X線 - 1.5cmの非常に硬い石灰沈着(休止期) 当院での治療 石灰破砕吸引術を施行。石灰が大きく硬いため、処置時間は約25分を要した。特許出願中の専用器具で石灰内部を十分に破砕した後、洗浄・吸引を繰り返した。

▲ 処置後の注射器写真 - 石灰が粉末状に破砕され注射器に吸引された状態 処置後の経過 • 処置直後:「1年ぶりに初めて肩が楽になった」 - 疼痛90%軽減 • 1週間後:夜間痛が完全に消失 • 1ヶ月後:ヨガクラスに復帰 • 3ヶ月後:肩関節可動域が完全に回復

▲ 処置3ヶ月後のX線 - 石灰が完全に除去された状態 ────────────────────────────────────────────────── 症例別まとめ比較

共通点: • いずれも休止期の石灰化 ― 注射・衝撃波での改善が困難 • 1回の石灰破砕吸引術で即効性あり • 再発なし ────────────────────────────────────────────────── プラチナクリニックの石灰破砕吸引術の差別化ポイント 1️⃣ 特許出願済みの特注器具 一般病院で使用される標準的な針とは異なり、 プラチナクリニックでは特許出願済みの特注器具を使用しています。 • 硬い休止期の石灰化も効果的に破砕 • 大きな石灰化(1.5cm以上)も完全除去が可能 • 処置時間の短縮(平均15〜25分) ────────────────────────────────────────────────── 2️⃣ あらゆる段階の石灰化を除去可能 プラチナクリニックの石灰破砕吸引術は、 形成期・休止期・吸収期のすべての段階の石灰化を除去することができます。 他院で「石灰化が硬すぎて処置できない」と言われた患者様でも、 プラチナクリニックでの1回の処置で除去に成功するケースが多くあります。 ────────────────────────────────────────────────── 3️⃣ 5,000例以上の処置経験 イ・ドンギュ院長は5,000例以上の石灰破砕吸引術の経験を有しています。 熟練した超音波ガイド技術により、 • 石灰化の正確な位置把握 • 周囲組織へのダメージを最小限に抑制 • 処置時間の短縮 • 合併症の予防 ────────────────────────────────────────────────── 4️⃣ 当日入退院システム • 午前処置 → 午後退院 • 必要に応じて1泊入院 • 日常生活への早期復帰 ────────────────────────────────────────────────── このような方に石灰破砕吸引術をお勧めします ✔️ 注射治療を3回以上受けたが再発を繰り返している ✔️ 体外衝撃波を4〜6回受けたが効果がなかった ✔️ 石灰化のサイズが1cm以上 ✔️ 夜間痛がひどく、眠れない ✔️ 腕を上げるたびに鋭い痛みがある ✔️ 早期に日常生活へ復帰する必要がある(仕事・育児など) ✔️ 他院で「手術を検討すべき」と言われた 2項目以上該当する場合は、石灰破砕吸引術のカウンセリングをお勧めします。 ────────────────────────────────────────────────── プラチナクリニックの12週リハビリプログラム 処置・手術と同じくらい重要なのがリハビリ治療です。 構造的な問題を解決するのが処置であるならば、 機能的な回復を実現するのがリハビリです。 リハビリ治療を体系的に、専門家の指導のもとで、 安全かつ継続的に行うことで、 同じ処置を受けても、その効果を100%引き出すことができます。 プラチナクリニックでは、処置を受けるすべての患者様に 1対1のオーダーメイド12週リハビリ運動プログラムを提供しています。 ✔️ スポーツリハビリ専門トレーナーが直接プログラムを設計 ✔️ 処置前の状態・受けた処置・職業などを考慮 ✔️ カカオトークで1対1のオーダーメイドリハビリ運動動画を送信 ✔️ 全国どこでも自宅でリハビリが可能 ────────────────────────────────────────────────── まとめ ❝ この記事のポイント ❞ 1️⃣ 石灰化の段階によって治療法が異なります - 形成期・吸収期:注射・衝撃波を検討 - 休止期(硬い石灰化):石灰破砕吸引術を推奨 2️⃣ 注射・衝撃波が効果なければ石灰破砕吸引術 - 1回の処置で即時除去 - あらゆる段階の石灰化を除去可能 - 大きな石灰化(1.5cm以上)にも対応 3️⃣ プラチナクリニックの差別化ポイント - 特許出願済みの特注器具 - 1万件以上の処置経験 - 当日入退院 - 12週オーダーメイドリハビリプログラム ────────────────────────────────────────────────── FAQ Q1. 石灰破砕吸引術後に再発しますか? A. 再発率は約5%未満と非常に低いです。石灰化を完全に除去すれば再発の可能性は低くなります。ただし、肩の使用習慣や代謝の問題により、別の部位に新たな石灰化が生じる場合があります。 Q2. 処置にかかる時間はどのくらいですか? A. 石灰化の大きさと段階によって異なりますが、平均15〜30分程度です。小さな石灰化は15分、大きな石灰化(1.5cm以上)は約25分程度です。 Q3. 処置後に痛みはありますか? A. 処置直後から1〜3日間、痛みが生じることがあります。これは石灰化除去後の腱の自然な反応です。鎮痛剤でコントロールが可能で、1週間後からは痛みが大幅に軽減します。 Q4. 入院は必要ですか? A. 当日入退院が可能です。午前中に処置を受けた場合は午後に退院、午後に処置を受けた場合は翌朝退院となります。 Q5. 装具(サポーター)の装着は必要ですか? A. 石灰破砕吸引術後に装具の装着は必要ありません。腱へのダメージがほとんどないため、すぐに日常生活を送ることができます。 Q6. いつから日常生活が可能ですか? A. 軽い日常生活は1〜2週間後から可能です。重いものを持つ作業や運動は4〜6週間後から推奨します。 Q7. 衝撃波を4回受けましたが効果がありませんでした。石灰破砕吸引術は受けられますか? A. はい、可能です。衝撃波で効果のなかった石灰化は、サイズが大きいか硬い石灰化です。このような場合、石灰破砕吸引術がより効果的です。 Q8. 石灰化が1.5cmですが、1回で除去できますか? A. はい、可能です。プラチナクリニックの特許出願済み特注器具は、大きな石灰化も効果的に破砕・除去することができます。処置時間は約25分程度です。 Q9. 全国からの来院は可能ですか? A. はい、可能です。当日入退院システムにより、1泊2日のスケジュールで十分対応できます。また、12週リハビリプログラムはカカオトークによるリモートサポートで提供されますので、全国どこからでもご利用いただけます。 ─────────────────────────────────────────────────

